臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
Print ISSN : 0009-918X
ISSN-L : 0009-918X
12 孤発性疾患における遺伝子異常の探索法
エピゲノム:Rett症候群からわかったこと
久保田 健夫
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 53 巻 11 号 p. 1339-1341

詳細
抄録

DNAの化学修飾に基づく遺伝子発現調節機構をエピゲノムといい,この機構の異常が種々の小児神経疾患の原因となることが明らかにされてきた.われわれは,自閉症疾患のレット症候群の病態が先天性のエピゲノム修飾タンパク質の異常による神経細胞内の遺伝子調節の破綻であることや,本症の一卵性双生児間の臨床的差異が後天的に生じたエピゲノム差異である可能性を明らかにしてきた.

著者関連情報
© 2013 日本神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top