臨床神経学
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短報
著明な髄液糖低下を呈した髄膜播種性サルコイドーシスの1例
向野 晃弘木下 郁夫浅井 幸鳥山 史中田 るか本村 政勝松尾 孝之林 徳真吉
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2013 年 53 巻 5 号 p. 367-371

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抄録

症例は29歳男性である.2008年に肺サルコイドーシスを指摘された.2010年10月下旬に38°C台の発熱,頭痛が出現した.11月より膿疱性乾癬の診断で皮膚科へ入院したが,発熱,頭痛が改善せず当科に転科した.頭部MRIで脳底部を中心に微小造影結節をみとめた.脳脊髄液検査で細胞数,蛋白が増加し,糖は7 mg/dlと著明な低値を示した.抗結核薬,ステロイドパルス療法をおこなったが臨床症状,検査値ともに改善しなかった.髄膜生検で髄膜播種性サルコイドーシスと診断した.プレドニゾロン60 mg/日を開始し,症状は著明に改善した.髄膜播種性サルコイドーシスでも髄液糖が著明に低下する可能性に留意すべきである.

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© 2013 日本神経学会
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