臨床神経学
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症例報告
筋症状のみを呈した慢性ミオパチー型筋サルコイドーシスの1例
辰野 健太郎中村 聖香朝山 知子中野 智
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2014 年 54 巻 4 号 p. 313-316

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抄録

症例は69歳女性である.3年で進行する四肢の筋力低下を主訴に入院した.針筋電図では安静時の自発放電をともなう筋原性変化をみとめた.左上腕二頭筋の筋生検所見では,視野の大部分が結合織で占められ,筋線維は全視野で数本しかみとめなかったが,一部血管周囲にリンパ球が集積していた.数十枚の連続切片を追加し検索したところ,非乾酪性類上皮細胞肉芽腫と多核巨細胞が確認され,慢性ミオパチー型筋サルコイドーシスと診断した.全身検索をおこなったが,他臓器症状はみとめなかった.筋症状のみを呈した慢性ミオパチー型筋サルコイドーシスの臨床病理の報告はまれであり,貴重な症例と考えられた.

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© 2014 日本神経学会
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