肝内胆管癌の非切除治療は,胆道癌の一部として治療開発されてきたが,いまだに十分な成績ではない.また,外科切除後の再発も多く,抗がん剤化学療法の寄与すべき部分も多い.英国からの報告により,ゲムシタビンとシスプラチンの併用療法が切除不能胆道癌の標準治療となったが,胆道癌の術後補助療法については定まった見解がない.また,全身化学療法に比較し,肝動注療法などの肝内胆管癌独自の治療についてのエビデンスは絶対的に不足している.今後は,多施設共同研究によって,より多くの症例をスピーディーに集積できる体制を一刻も早く整え,肝内胆管癌のみを対象にした臨床試験が実施できることを期待したい.