日本消化器病学会雑誌
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症例報告
胃潰瘍による幽門狭窄を合併した腸管嚢腫様気腫症の1例
大橋 洋之齊田 真小沢 俊総
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2012 年 109 巻 5 号 p. 760-765

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抄録

症例は31歳,男性.健診で胸部X線にて横隔膜下に遊離ガスを指摘された.腹部CTでは小腸壁に一致した多数の気腔,胃幽門部壁の肥厚と内腔狭窄を認め,幽門狭窄による腸管嚢腫様気腫症を疑った.腸管穿孔はないと判断し,保存的に加療した.その後,上部消化管内視鏡では胃前庭部後壁にH2 stageの胃潰瘍を認めた.最終的に胃潰瘍,幽門狭窄による腸管嚢腫様気腫症と診断,保存的に軽快した1例を経験したので報告する.

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© 2012 (一財) 日本消化器病学会
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