日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
肝硬変の病像を呈したサルコイドーシスの1例
梶 喜一郎荻野 英朗平井 聡島谷 明義堀田 洋介松田 耕一郎平松 活志松田 充清水 康一中西 ゆう子野田 八嗣
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2014 年 111 巻 3 号 p. 557-565

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抄録

皮膚サルコイドーシスの40代男性.肝障害と著明な血小板減少を認め,画像検査では,胆嚢結石に加え著明な肝変形と脾腫,上部消化管内視鏡では食道静脈瘤を認めた.胆嚢炎に対して胆摘と脾摘術が施行された際の肝楔状生検では,小葉改築の所見はないものの,門脈域を中心とした類上皮肉芽腫多発と著明な線維化を認め,肝硬変類似の門脈圧亢進症を呈していた.以上,肝硬変の病像を呈したサルコイドーシスのまれな1例を報告した.

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© 2014 (一財) 日本消化器病学会
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