日本薬理学雑誌
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ミニ総説号「カルシウムチャネル研究の新たなる展開」
Ca2+チャネル遺伝子の選択的スプライシングとその機能的意義
金子 周司
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2003 年 121 巻 4 号 p. 233-240

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抄録

選択的スプライシングは哺乳類ゲノムが機能の多様性を生み出す上で,生理学的にも薬理学的にも重要なメカニズムである.本稿では神経細胞に発現する電位依存性Ca2+チャネルCav2サブクラスの選択的スプライシングで生じるイオンチャネルの多様性について概説する.選択的スプライシングの全体像はいまだに明らかではないが,これまでに見出されたスプライシングバリアントは,特定の脳部位においてCa2+シグナリングを特異的なリガンドを用いて制御できる可能性を示唆している.

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© 2003 公益社団法人 日本薬理学会
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