高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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原著
皮質基底核変性症における運動障害優位側と前頭葉・認知症状の関係
福井 俊哉
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2005 年 25 巻 3 号 p. 259-267

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抄録

皮質基底核変性症 (CBD) は多彩な前頭葉・認知症状を呈するが, 運動症状との関連については十分に解明されていない。今回, 平均3年の経過中に診断基準を満たしたCBD14例における運動障害優位側と前頭葉・認知症状の関連を明らかにすることを目的とした。
運動障害は右優位が多かった (右優位11例, 左優位3例)。両群ともに初発症状として一側肢の使いにくさ, 易転倒性・歩行障害が多かった。CBDに特徴的な症状 (ミオクローヌスなど) と前頭葉症状は左優位例に多く, 遅発する傾向があった。認知症状にて初発したものは右優位例のみであったが, 累積的には左優位例でも同率にみられた。失書は右優位例に特異的であり, 当症状で初発する場合もあった。失行は右優位例に多く遅発する傾向があった。
右優位例では表出言語障害や書字障害を発症時から呈することが多く, 前頭葉症状は左優位例に多く遅発性で, 初発症状になることは少ない。

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© 2005 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会 (旧 日本失語症学会)
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