日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
術後乳糜胸に対する胸腔鏡下手術の4例
佐々木 正人平井 誠也川邉 正和井隼 彰夫田中 國義
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2005 年 19 巻 4 号 p. 562-565

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抄録

肺切除術後に生じた乳糜胸の4例に対し胸腔鏡下手術を行い良好な結果を得たので報告する. 1996年以来, 当科で行った呼吸器外科領域の手術にて術後乳糜胸を来した症例は原発性肺癌4例, 転移性肺癌1例の計5例で, その内, 4例に胸腔鏡下手術を行った. 4例の組織型は扁平上皮癌2例, 腺癌1例, 大腸癌の肺転移1例で, 右上葉切除術3例, 左下葉切除術1例であった. 術後第1病日の排液量は555ml ~1320ml で, 手術は第2病日から第5病日に行った. ドレーンの留置期間は平均7.5日で, 4例ともに漏出部位が確認でき術後乳糜胸に対する早期の胸腔鏡下手術が有用であった.

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