2009 年 8 巻 2 号 p. 81-86
浮遊粒子状物質(SPM)等の環境汚染物質の分布は連続でありかつ単調であるにもかかわらず、その測定点は離散的であり、さらに一部に偏っている。そのため環境汚染物質の広がりを見るための分布図をなだらかに表現することは難しい。2008年4月の韓国ソウル市でのSPM測定結果から欠測データ集合を扱う神経回路網法CQSAR:Compensation Quantitative Structure-Activity Relationshipsを用いて格子点上のデータ補間を行い、そのデータを用いて分布図を書くことを試みた。その結果、10 %程度の誤差で学習が行われ、なだらかな分布図を書くことが可能であることが判った。