日本大腸肛門病学会雑誌
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原著
ストーマ閉鎖術における環状皮膚縫合法の有用性の検討
白 京訓
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2007 年 60 巻 2 号 p. 55-60

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抄録

目的 : ストーマ閉鎖術は合併症発生率が20~40%と高く, ほとんどが創部感染である. ストーマ閉鎖術において創部を巾着状に縫縮する環状皮膚縫合法の有用性に関してretrospectiveに検討した. 方法 : 当施設で経験したストーマ閉鎖術66例を, 単純皮膚縫合施行群 (単純縫合群) 33例と環状皮膚縫合施行群 (環状縫合群) 33例に分けて臨床背景, 早期合併症, 術後在院日数に関して検討した. 結果 : 両群間で臨床背景に有意差はなかった. 創部感染率は環状縫合群で有意に低かった (環状縫合群0%対単純縫合群27%, p=0.002). 全合併症発生率も環状縫合群で有意に低かった (9%対36%, p=0.017). 術後在院日数も環状縫合群で有意に短かった. また術後瘢痕は5~20mm大の点状瘢痕であり整容性でも優れていた. 結語 : 環状縫合法は創部感染の減少と創部瘢痕の整容性から極めて優れた術式であると考えられた.

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© 2007 日本大腸肛門病学会

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