日本心臓血管外科学会雑誌
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症例報告
疣贅嵌入により準緊急手術を行った僧帽弁狭窄症に伴う感染性心内膜炎の1例
古川 智邦小宮 達彦田村 暢成坂口 元一小林 平松下 明仁砂川 玄悟村下 貴志
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2009 年 38 巻 1 号 p. 31-34

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抄録

症例は69歳,女性.発熱と呼吸困難を主訴に来院し,僧帽弁閉鎖不全兼狭窄症に合併した感染性心内膜炎(IE)によるうっ血性心不全と診断され,心不全および感染コントロール目的で入院となった.しかし,治療開始後も心不全が増悪するため,入院後9日目に準緊急で僧帽弁置換術を行った.術中所見では,僧帽弁口に疣贅が嵌入していた.僧帽弁狭窄症に合併したIEでは,常に疣贅の僧帽弁口嵌入の可能性を念頭において,より厳重な心エコー等によるfollowが必要であると考えられた.

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