日本心臓血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1883-4108
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症例報告
Toyobo-LVAS の慢性期抗凝固療法に PT-INR 簡易測定装置が有用であった1例
赤須 晃治森 龍祐植田 智宏友枝 博有永 康一福永 周司青柳 成明
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2011 年 40 巻 1 号 p. 31-33

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抄録

重症心不全に対する治療として,Toyobo-LVASをbridge useで用いた場合,長期間の厳密なるワーファリンコントロールが必要である.しかも,血栓塞栓症やそれに起因する出血性の合併症がある場合,より正確にきめ細かくコントロールする必要がある.しかし入院治療が続く限り,採血検査を多く行うほど,「採血の痛み」という患者の苦痛も増すというジレンマが生じる.そこでCoaguChek XS® による簡易検査を用いて,従来法と比較検討した.それぞれは,非常によく相関し,相関係数は0.916で,回帰直線はY=0.8027X+0.3399であった.またCoaguChek XS® による採血は,患者の疼痛軽減にも非常に有用であった.

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