日本鳥学会誌
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短報
愛知県内に生息するカワウの甲状腺に見られる組織学的変化
中川 靖大新妻 靖章
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キーワード: カワウ, 甲状腺, 過形成
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2006 年 55 巻 2 号 p. 88-91

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抄録

近年, ダイオキシン類の野生動物への影響が問題となっている. そこで, 愛知県矢作川流域で2005年3~6月に有害鳥獣として駆除されたカワウについて甲状腺の異常を組織学的に評価した. 駆除されたカワウのオス成鳥9個体, メス成鳥10個体, 亜成鳥14個体から左右1対の甲状腺を摘出し, 甲状腺の組織像を比較検索切片した. その結果, 濾胞数と濾胞上皮細胞の値から見て, 重度の過形成が93.9%の個体で認められ, 成鳥と亜成鳥の間に有意な差はなかった. この変化には, 主食である魚類のダイオキシン類汚染との関連が示唆される.

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© 2006 日本鳥学会
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