2007 年 73 巻 4 号 p. 289-294
スピードスプレヤー(SS)散布によるナシ黒星病および炭疽病の防除の効率を高めるために,走行法の違いによる防除効果と薬液付着に及ぼす影響について調査した.4 m間隔で植栽されたナシ園において,全ての通路を走行する全列走行区と1列おき走行区を設け,防除効果と薬液付着を比較した結果,全列走行区では1列おきの走行に比べて少ない散布量であっても,防除効果と薬液付着は優った.また,1列おき走行区では,SSが通らない通路よりもSSが通る通路の真上で薬液付着程度が低下し,防除効果が劣った.