日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
術中発症の発作性心房細動にランジオロールが著効した2症例
伊藤 健二渡部 浩栄金沢 正浩村田 智彦松田 光正鈴木 利保
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2004 年 24 巻 3 号 p. 136-139

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抄録

術中に低血圧を伴う発作性心房細動(Paroxysmal atrial fibrillation : Paf)を発症した2症例に超短時間作用型β-ブロッカーであるランジオロールを投与した. いずれの症例も投与開始後5分で心拍数の減少を認め, 10分後には洞調律に回復し, 血圧も安定し, 以後心房細動は出現しなかった. 2症例とも術中術後の循環動態や呼吸状態は良好に経過し, 血液検査上も異常を認めなかった. ランジオロールはPafに有効であり, 安全に使用できる可能性が示唆された.

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© 2004 日本臨床麻酔学会
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