土木学会論文集E
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和文論文
外ケーブル補強工法定着部に関する検討
浅井 洋長田 光司野島 昭二藤原 保久池田 尚治
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2007 年 63 巻 2 号 p. 223-234

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抄録

 外ケーブル補強工法の定着装置は,既設桁ウェブ側面にPC鋼棒を用いて緊結している.このような構造では,既設桁の打継面の処理方法や緊結力,主桁の傾斜角度は,定着装置の滑動する荷重に大きな影響を及ぼす要因と考えられる.本稿では,実物大試験体の載荷試験を行い,これらの要因について検討した.その結果,従来,打継処理に用いられてきたチッピング処理に比べ,サンドブラスト処理やウォータージェット処理を行うと,最大荷重は大幅に増加することが示された.また,定着装置を既設桁の傾斜した位置に設けると,傾斜角に応じて最大荷重は低下するが,適切な打継処理を行った定着装置のPC鋼棒張力は,定着装置の滑動変位が小さければ損失しないことが示された.

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© 2007 社団法人 土木学会
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