2011 年 67 巻 2 号 p. I_423-I_428
地盤の液状化対策の一つとして,事前混合処理工法のように地盤内に固化材を混合することで,液状化強度を向上させる工法がある.このようにして改良した液状化対策地盤は,固化材の混合の不均一性および対象地盤の土質の不均一性などが要因となり,せん断弾性係数や液状化強度に空間的不均質性を有する.このような空間的不均質性に起因して地震時に局所的な液状化が発生し,地盤の支持力や破壊モードに影響すると予想される.そこで本文では,空間的不均質性に起因して生じる目標改良強度を下回る地盤の空間占有率に着目し,液状化対策地盤の液状化リスク分析を行った.