日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
片側破裂した両側孤立性大腿深動脈瘤の 1 例
武内 謙輔舟橋 玲
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2008 年 17 巻 1 号 p. 45-48

詳細
抄録

片側の破裂で発見された両側性大腿深動脈瘤の症例を経験したので報告する.症例は76歳男性,左大腿部痛および腫脹が出現し当科受診,CTにて両側大腿深動脈瘤を認め(左側 6cm,右側 3cm),左側の瘤は破裂していた.5 カ月前に施行したCTにて両側大腿深動脈瘤(いずれも瘤径 3cm)を認めた.左側の瘤に対して緊急手術を施行,瘤遠位側の動脈の露出が困難で,瘤を内腔より連続縫合にて閉鎖した.術後左下肢の浮腫が出現,ハドマーにて軽快した.初回手術より20日目に右側瘤に対して待機的手術を施行,6mm ePTFEを用いて血行再建を行った.術後経過は順調で下肢の浮腫を認めることなく,2 回目の手術後13日目に退院となった.

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top