砂糖きびを圧搾した後の廃棄物（バガス）から活性炭を製造する一連の研究で，中国産バガスを原料とした活性炭の製造を試みた．その結果，賦活温度1,073K，昇温速度5K/min，保持時間1.0h，水導入量6kg/kg-bagasseの条件下で比表面積が1,096×10³m²/kgを有する活性炭が製造できた．次に，活性炭の硬さを増加させることを試み，市販ヤシ殻破砕炭の約1/3の硬度を得ることができた．そして，得られた活性炭を用いて298Kにおける希薄水溶液からの13種の有機化合物単一溶質の吸着平衡を0.01～500mol/m³の濃度域に渡って測定した．その結果，バガス活性炭の吸着量は有機化合物の各濃度域において一般的なCAL炭と同等になることがわかった．得られた吸着平衡に対して，Langmuir吸着等温式を適用し，相関係数0.99以上で良好な結果が得られた．