化学工学論文集
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移動現象,流体工学
大型リングスパージャーと下向流型傾斜タービン翼を用いる撹拌槽型気液固接触装置内における固液間物質移動
大原 崇白井 正記庄野 厚佐藤 一省
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2005 年 31 巻 6 号 p. 388-393

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抄録

気液固三相系撹拌操作においては,気液間と固液間の物質移動を同時に達成する必要があり,ガスの分散と固体粒子の浮遊化が要求される.本研究では,翼径より大きい径のリングスパージャーと下向流型傾斜タービン翼を組み合わせる新しい形式の三相系撹拌操作を提案し,その固液間物質移動特性を粒子濃度4.75 volにおいて実験的に検討した.
この形式では,通気ガスの翼への集中が低減されるため,粒子の効率的な浮遊化が可能となり,固液二相系に匹敵する固液間物質移動性能が達成できる.すべての粒子が浮遊化した状態では,装置形式,通気条件による物質移動係数の違いは認められない.部分的に浮遊化した状態における物質移動係数は粒子の浮遊化率に大きく依存する.

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© 2005 公益社団法人 化学工学会
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