北関東医学
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原著
群馬大学医学部附属病院泌尿器科での生体腎移植の臨床的検討 - 20年間の歩み -
羽鳥 基明林 雅道町田 昌巳関原 哲夫松尾 康滋蓮見 勝田中 俊之関根 芳岳新井 誠二中里 晴樹柴田 康博山本 巧曲 友弘小池 秀和伊藤 一人川口 拓也加藤 雄一山中 英壽鈴木 和浩
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2007 年 57 巻 3 号 p. 225-230

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抄録

 1987年から慢性腎不全の臨床治療として腎移植治療を継続的に施行している. 2006年12月までの20年間で62回 (59名) の生体腎移植を施行した. 移植腎生着率は, 1年92%, 5年81%, 10年62%であり, 患者生存率は1年95%, 5年91%, 10年91%であった. 生体腎提供者は親が49名と最も多く, 姻族は4名であった. ABO血液型不適合移植を8名, 2次移植を3名に施行した. 急性拒絶反応出現率は後半の10年で激減した. 腎移植後の妊娠出産を3名に認め, 合計5名の挙児を得た. 移植腎機能喪失原因は, 慢性移植腎症が7例と最も多く, 次いで死亡が4例であった. 腎移植後に甲状腺癌1名, 精巣腫瘍1名を認めたが, 現在再発なく移植腎機能も良好である.

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© 2007 北関東医学会
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