2009 年 58 巻 3 号 p. 423-427
[目的]大腿骨転子部骨折術後再手術となった症例について,その原因を検討する.[症例]1983年10月~2008年8月の期間,当院で施行された大腿骨転子部骨折骨接合術590例中,再手術となった症例は6例(男性2例,女性4例 平均年齢79歳)であった.骨折型と固定方法は,Evans分類3群が1例(MK pin),4群が4例(CHS 1例,PFN 2例,γnail 1例),頸基部骨折が1例(PFNA)であった.[結果]再手術となった原因は,偽関節が3例,lag screwのcut outが4例,骨幹部骨折が1例,骨頭壊死が1例であった.再手術の術式は,骨接合術が2例,人工骨頭が2例,人工関節が2例であった.[考察]再手術になった要因として,不安定型骨折,頚基部骨折,整復位不良,内固定材料の設置不良などが考えられた.