日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
難治性の下痢を呈し内視鏡検査が診断の契機となった十二指腸ガストリノーマによるZollinger-Ellison症候群の1例
山根 建樹齋藤 敦丸茂 健一小井戸 薫雄中村 眞古谷 徹新谷 稔鬼沢 信明藤瀬 清隆柏木 秀幸大村 光浩石井 隆幸加藤 智弘小林 正之戸田 剛太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 101 巻 10 号 p. 1095-1101

詳細
抄録

72歳, 女性が著しい下痢のため入院となった. 血液, 便検査および大腸内視鏡検査では有意な所見はみられず, 上部消化管内視鏡検査にて十二指腸球後部に径2cmの中心陥凹をともなう粘膜下腫瘍が認められ内分泌腫瘍が疑われた. 血清ガストリンの異常高値も確認され, 十二指腸ガストリノーマによるZollinger-Ellison症候群と考えられた. 腫瘍摘出術が施行され, 摘出標本で病理組織学的にガストリノーマと確定診断された.

著者関連情報
© 2004 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top