日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
抗CD20抗体(Rituximab)を併用した化学療法が有効であった十二指腸濾胞性リンパ腫の1例
磯貝 圭輝山本 英一郎山岡 聡多羅澤 功村上 理絵子森本 一郎小畑 俊郎森 道夫遠藤 高夫今井 浩三
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2006 年 103 巻 3 号 p. 301-309

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抄録

症例は69歳.女性.上部消化管内視鏡検査にて,上十二指腸角付近に多数の白斑が認められ,さらに下行脚にも発赤調の陥凹をともなう白斑の集簇が散在していた.生検では濾胞性リンパ腫との診断であった.抗CD20抗体(Rituximab)とCHOP療法とを併用した化学療法を計6コース施行後,十二指腸の病変は著明に改善しており生検でも悪性所見はみられなかった.消化管濾胞性リンパ腫の治療の1つとして,RituximabとCHOP療法を併用した化学療法は有効であることが示唆された.

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© 2006 (一財) 日本消化器病学会
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