日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
AFPおよびPIVKA-II産生胃癌の1例
田中 浩紀石井 卓阿久津 典之大橋 広和得能 徹也鈴木 隆奥田 博介篠村 恭久今井 浩三
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キーワード: 胃癌, PIVKA-II, PIVKA-II産生胃癌
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2006 年 103 巻 4 号 p. 426-431

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抄録

症例は71歳男性.両側下腿浮腫,肝機能障害を認め入院となった.AFP, PIVKA-IIが高値を示し,肝両葉に多発する低吸収域と胃穹窿部に1型の腫瘍を認めた.胃病変部の生検で低分化型腺癌の診断であったが,AFP, PIVKA-II染色陽性となったことから,AFPおよびPIVKA-II産生胃癌,多発肝転移と診断し,S-1の内服を開始した.PRの判定であったが,徐々に全身状態の悪化を認め死亡した.

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© 2006 (一財) 日本消化器病学会
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