日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
下膵十二指腸動脈瘤破裂による十二指腸狭窄に対してコイル塞栓術が有用であった1例―本邦における膵十二指腸動脈瘤破裂による十二指腸狭窄28例の検討を含めて―
林 香月大原 弘隆内藤 格奥村 文浩小川 観人田中 創始和田 恒哉安藤 朝章中沢 貴宏城 卓志
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2008 年 105 巻 12 号 p. 1766-1774

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抄録

症例は59歳,女性.継続する嘔吐のため上部消化管内視鏡と造影検査を施行し十二指腸狭窄を認めた.CTにて下膵十二指腸動脈瘤を認め,その破裂による血腫が十二指腸狭窄の原因と診断した.また,腹腔動脈起始部狭窄も認めた.動脈瘤に対し血管造影にて血行路を確認しコイル塞栓術を行った.塞栓術後,十二指腸狭窄は改善し嘔吐も消失した.本邦における膵十二指腸動脈瘤破裂による十二指腸狭窄28例の検討も含めて報告する.

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© 2008 (一財) 日本消化器病学会
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