2009 年 106 巻 7 号 p. 1078-1085
症例は58歳,女性.2005年6月健診USで膵頭部腫瘤を認め,当科紹介入院となった.腹部USで膵頭部に径30mm大の低エコー腫瘤を認め,内部に無エコー域をともなっていた.造影CTで同部は動脈相から造影されたが,一部は造影効果を全く認めなかった.画像所見からは充実性多血性腫瘤の嚢胞変性を疑う所見であり,無症候性膵内分泌腫瘍と術前診断し,膵頭十二指腸切除術を施行した.病理学的所見より膵Solitary fibrous tumorと最終診断した.