日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
mFOLFOX6療法中に高アンモニア血症による意識障害を認めた切除不能大腸癌の1例
仲村 将泉小橋川 嘉泉田村 次朗高木 亮大城 勝又吉 亮二平田 哲生金城 福則藤田 次郎
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2009 年 106 巻 12 号 p. 1744-1750

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抄録

症例は79歳女性.上行結腸癌,多発肝転移で切除不能と診断し,全身化学療法を開始した.mFOLFOX6を投与終了後2日目に意識障害を認めた.アンモニア121 μg/dlと高値を認め,5-fluorouracilによる高アンモニア血症と診断した.肝性脳症改善アミノ酸注射液の点滴静注にて,意識は清明になった.5-fluorouracilによる高アンモニア血症の報告は少なく,重要な副反応として報告する.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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