日本食品科学工学会誌
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宮崎県産ニガウリのラット脂質代謝に及ぼす影響
柚木崎 千鶴子青木 宏太本多 可奈高司 清香井野 寿俊赤木 功窄野 昌信福田 亘博
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キーワード: ニガウリ, 脂質代謝, ラット
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2008 年 55 巻 7 号 p. 323-329

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抄録

本研究において,宮崎県の主要品種である「佐土原3号」(S3)が「宮崎こいみどり」(KM)と同様にラット肝臓脂質低下作用を有することが明らかとなった.さらにS3から有効成分を効率的に抽出するために,100,80および60%エタノール溶液を用いて抽出物を調製し,ラット血清および肝臓脂質濃度に及ぼす影響を検討した.その結果,80%および60% EFはラットの肝臓TG濃度を,60% EFはラットの肝臓CHOL濃度を有意に低下させた.
また,宮崎県で新規に育成された宮崎N1号,宮崎N2号,宮崎N3号および宮崎N4号の4品種(N1,N2,N3,N4)を用いてラット血清および肝臓脂質濃度に及ぼす影響をS3と比較検討した.その結果,N1,N3およびN4は,ラットの肝臓TGおよびCHOL濃度を有意に低下させ,S3同様に肝臓脂質濃度低下作用を有することが明らかとなった.加えて,N3およびN4はS3よりも肝臓TG濃度を低下させる傾向が観察された.

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© 2008 日本食品科学工学会
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