理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
自転車エルゴメータにおけるペダルの回転数の違いが生体に及ぼす影響
─心拍一定負荷による検討─
矢部 広樹今井 正樹久保 裕介安田 幸平西田 裕介
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2007 年 22 巻 2 号 p. 215-218

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抄録

本研究では自転車エルゴメータを用い,ペダルの回転数の違いが酸素摂取量(VO2/W)および平均動脈圧(MAP)へ与える影響について検討した。対象は若年健常男性14名で,ペダルの回転数は60 rpmと80 rpmに設定した。方法は3分間の安静の後,5分間のウォーミングアップ(W-up)を含む計25分間の運動を実施した。運動強度は目標心拍数が(220-年齢)×0.6となる心拍一定負荷とし,安静,W-up,20分間の運動時で1分毎にVO2/W,血圧を測定した。また,心拍一定負荷による20分間の運動を5分毎の4 stageに分類し,stageごとの平均値を比較した。その結果,VO2/Wはstage 1で80rpmの方が有意に高く,MAPは全てのstageで80 rpmの方が有意に低くなった。したがって,80 rpmでの運動の方が効率よく安全に実施できると考えられる。

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© 2007 by the Society of Physical Therapy Science
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