食品衛生学雑誌
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調査・資料
既存添加物(着色料)中の有害重金属およびヒ素の含有量調査
荻本 真美植松 洋子鈴木 公美樺島 順一郎中里 光男
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2009 年 50 巻 5 号 p. 256-260

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抄録

着色を目的とした既存添加物中の有害重金属である鉛,カドミウム,水銀およびヒ素の汚染実態を調査したところ,15品目40試料中8試料から何らかの有害元素が検出された.その内訳は,鉛が1試料(2.8 μg/g),水銀が8試料(0.1~3.4 μg/g),ヒ素が2試料(1.7,2.6 μg/g)であった.EUやJECFAの規格と比較したところ,ラック色素1試料からJECFAで食品添加物一般の提案値である2 μg/gを超える2.8 μg/gの鉛が,カカオ色素3試料からEUの規格値である1 μg/gを超える1.2~3.4 μg/gの水銀が検出された.

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© 2009 公益社団法人 日本食品衛生学会
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