皮膚の科学
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症例
砒素が誘因と考えられた多発性Bowen病
牧之段 恵里佐々木 祥人倉田 晴子田中 将貴堀 啓一郎
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2004 年 3 巻 6 号 p. 567-571

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抄録

81歳,女性。1947年から1年間美白のために,砒素(詳細不明)を1年間内服していた。1990年頃より鱗屑を伴う紅褐色皮疹の増加を認めていた。2001年8月1日,当科紹介受診となった。計30ヵ所切除行い、組織学的に,右手掌の砒素性角化症以外は,すべてBowen病と診断した。また,過去10年間の砒素が誘因と考えられる多発性Bowen病の13症例の発病までの期間は,平均39年であった。

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© 2004 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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