岐阜県下の主要茶産地の土壌である黄褐色粘土・礫質砂壌土および黒ボク粘土において,開園時における"ようリン"による土壌改良法および幼木園の施肥法を確立するため試験を行なった。この結果
(1) 各土壌ともリン酸吸収力の5%に相当する"ようリン"を施用した5%改良区が生育,収量とも最も良好であることが認められた。
(2) 幼木園の施肥法については,標準肥・増肥・減肥の3段階と施肥回数6回と12回を組合わせて試験を行なったが,施肥量については標準肥と増肥の差はきわめて小さく,減肥が生育収量ともかなり劣っているのが認められた。
また,同一施肥量での施肥回数については,増肥では12回が減肥では6回分施が多収を示したが,標準肥では施肥回数による差は認められなかった。