1978 年 15 巻 3 号 p. 245-250
福岡市内の地域成人病健診受診者を対象に血清中酸性ムコ多糖 (acidic mucopolysaccharide, AMPS, glycosaminoglycan) を榎村らの少量検体による簡便測定法を用いて測定した.
健康者群においては有意の年齢差, 性差は認められなかった. 疾患群では高血圧症群, 動脈硬化症群, 高脂血症群では健康者群に比して有意の増加を示し, 肝疾患群においては有意の低下を認めた. また動脈硬化症群においてAMPS濃度とコレステロール, 総脂質, β-リポ蛋白の各脂質値との間には相関性を認めなかった.