1966 年 39 巻 2 号 p. 95-99
SBRと炭酸カルシウムの混合, 可塑化過程をニーダーを用いて解析した.
実験は直交配列表を用いる実験計画法によって行なった.解析するための測定値として, 混練トルク値一時間曲線から得られる5個の特性値を用いる方法を提案し, 混合, 可塑化過程に対して有意な因子と無視できる因子とを識別した, そして, 有意な因子については, その寄与率の大小について考察した.この結果は工場における経験的事実とよく一致するように思われた.
また, 混練トルク値から, 炭酸カルシウム(表面無処理)のSBRに対する活性定数を求める方法を提示し, この方法によって得られる活性定数KNと加硫物の引張強度TSとは次式
TS=81.3KN-30.9 (KN=1.02~1.66)
によって近似されることを認めた.