レファレンス・ワークにおける資料整備・館員の能力・館の態勢についての検討を目的とする一つの試みとして, 文献複写業務のうち欧文誌の複写を学外へ依頼する際, 研究者が提出する申込書の書誌データ不備の実態とその照合調査状況を集計分析した.
“論題 title”の欠けた申込件数 (97件) はもっとも多く,“著者および論題 author and title”(34件) がこれに次ぐ.
照合調査にあたりもっとも困難であったものは“著者名 author”で, 照合を要したもの (8件) の100%が不明に終った。
複写対象の雑誌の刊年別照合状況では, 判明・不明の率は年代による有意差をほとんど示さなかった。