てんかん研究
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転倒を伴った乳児期発症ミオクロニー欠神てんかんの1例
藤本 伸治金山 学石川 達也杉山 成司大場 悟和田 義郎水野 久美子高阪 好充柴田 偉雄
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1993 年 11 巻 2 号 p. 146-152

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抄録

生後6ヵ月に発症したepilepsy with myoclonic absencesの6歳女児例を報告した。症例は乳児期より重度の精神運動発達の遅れを伴っていた。上肢のclonic movementに加え, 転倒を伴う発作も認めたため, 症候性全般てんかんと考え投薬を行ったが改善せず, 5歳4ヵ月時に入院精査を行った。発作型は基本的に2つあり, 1つは前兆なく突然意識消失し両眼球偏位と両上肢の律動性ミオクロニーがみられ, 発作終了後は速やかに意識回復をするミオクロニーを伴う欠神発作であった。他の1つは意識混濁が軽度で呼名に反応する発作で頻度は約10回に1回の割るでみられた。発作時ビデオ脳波筋電図同時記録では約3Hzの全般性同期性棘徐波群発を認め, 上肢のミオクロニーは発作波と対応していた。転倒を伴った発作の分析では背筋群の強直性収縮が原因と考えられた。sodiumvalproate, ethosuximideの投与により, 5歳10カ月から6ヵ月間, 発作はみられていない。

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