日本消化器外科学会雑誌
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大腸癌再発形式の検討
山田 哲司花立 史香山村 浩然宗本 義則高畠 一郎村上 真也疋島 寛森 善裕林 外史英北川 晋中川 正昭
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1988 年 21 巻 11 号 p. 2577-2583

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抄録

大腸癌治癒手術後の再発様式の検討を行うと同時に, 再発巣発見のための画像診断の有用性に検討を加えた. 大腸癌治癒手術180例中32例に再発がみられ, 87.5%(28例) は2年以内に再発していた.
再発様式としては結腸癌, 直腸癌とも局所再発が最も多く, 次いで肝転移再発であった, 局所再発に対してCTにて57%の診断を下しえたが, 早期発見は困難であった. しかし肝転移再発の診断は容易で再切除率も71.4%と高かった. 以上より大腸癌治癒手術後の再発巣発見のための画像診断は, 局所再発の早期発見を目的としたCTが中心となるべきと考えられた.

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