札幌社会保険総合病院外科
2000 年 33 巻 11 号 p. 1799-1801
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幽門保存胃切除術後に発症したまれな胃石による腸閉塞の1例を経験した. 症例は43歳の女性. 胃癌に対して幽門温存胃切除術を施行した. 術後は良好に経過していたが, 20か月後突然腹痛と嘔吐が出現し, 腸閉塞の診断で手術を施行した. 胃石は大きさ4.2×2.5×2.3cmで, 回腸に陥頓していた. 回腸切開により胃石を摘出した. 成分は98%以上がタンニン酸で, 柿胃石と診断された. 幽門温存胃切除術後の胃石形成の報告は見られず, 初めての報告と思われる.
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