1)日本の河川に架かる鉄橋に営巣する,チョウゲンボウの営巣地あたりの営巣密度について,営巣場所条件および営巣場所の周辺環境要素の面積との関係を,重回帰分析を用いて解明した.
2)営巣地あたりのチョウゲンボウの営巣密度は,1999年が0.14~0.99ペア/km2,2000年が0.14~0.71ペア/km2であった.
3)重回帰分析の結果,草地の面積,鉄橋の長さが正の方向に有意な相関が認められた.
4)草地の面積は採餌場所の広さとして,鉄橋の長さは営巣適地の広さとして,営巣密度と関係があると考えられた.