日本補綴歯科学会雑誌
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下顎骨半側切除例に対する新考案の緩圧性アタッチメントを応用した二重義歯について
懸田 利孝大沢 憲二梅原 正年陳 仁敏
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1968 年 12 巻 2 号 p. 478-482

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抄録

下顎骨右半側切除例に対し, 新考案のアタツチメントを使用した緩圧性二重義歯を装着したところ, 機能時における義歯床の沈下が緩和され, その結果, 義歯床下の組織を保護し, さらに義歯全体の安定性が得られた (図11, 12).
また, 上部構造と下部構造との二重義歯の間隙に食片の迷入および停滞が懸念されたが, 床縁の工夫によつて防ぐことができた.
義歯装着後15ケ月を経過するが装着状態は良好で, 欠如側においても軽度の咀嚼機能の回復が見られた.
また, 義歯装着により顔貌の整復も良好でほぼ満足に近い結果を得ることができた.

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