1997 年 1997 巻 560 号 p. 107-116
現在, 土留め設計計算法の主流は弾塑性法であるが, 掘削工事中における土留め架構の挙動と弾塑性解析の予測値と異なることがあり, 入力値の設定に問題を残している.
本論文では, 大阪地盤における10現場の土留め掘削工事の計測データを用いて土留め逆解析を実施し, 弾塑性法に対する入力値である土留め壁作用側圧と地盤反力係数を評価することを目的とした. その結果, 土留め作用側圧と地盤反力係数に変位依存性が見られたが, 実用上の範囲においてはその変位依存性を考慮しなくても良い.