日本臨床免疫学会会誌
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成人発症Still病14例の臨床的検討
橋本 通神宮 政男江崎 一子吉河 康二延永 正
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1995 年 18 巻 1 号 p. 45-52

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抄録

過去18年間に当科で経験した成人発症Still病(AOSD) 14例について,その臨床像を検討した.男女比は1:1で,男性例の平均発症年齢は26.6±8.3歳,女性例は30.6±13.9歳であった.高熱と関節炎は100%に認められ,肝風,脾腫,リンパ節腫脹が症例の50%にみられた.皮疹は85.7%にみられ,定型的皮疹と診断されたものは64.3%であった.胸膜炎,心膜炎,神経症状は7.1%に認められた.症例の57.1%に咽頭痛が出現した.経過中に50%が腹痛を訴え,続発性アミロイドーシスの合併が14.3%に認められた. Sjögren症候群の合併が14.3%に,頸椎の狭小化が28.6%に認められ,過去に報告されている以上にこれらの合併率が高かった.また血清中の可溶性interleukin-2 receptorレベルを検討したところ,健常者との比較で有意に高値を呈し, AOSDにおいても臨床的パラメーターとなり得ることが示唆された.

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