“電極表面の10年の歩み” について, 主として1980年代に入って発展した, (1) 単結晶電極作製技術の確立およびそれら単結晶電極と電解質溶液との界面における電気化学ならびに電極触媒に関する研究, (2) upd金属等による表面修飾, (3) ラマン, 赤外によるin situ振動表面分光法の発展と電極系への応用, 表面吸着種の同定等について述べ, また (4) STMによる表面の直接観測, (5) DEMS法の発展と電極反応中間体の追跡, それによる反応機構の決定, 等について概観し, 今後の発展に向けての展望を試みた。