表面科学
Online ISSN : 1881-4743
Print ISSN : 0388-5321
ISSN-L : 0388-5321
コロイドおよび界面科学
辻井 薫
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 10 巻 10 号 p. 651-658

詳細
抄録

コロイドおよび界面科学分野における, 主として最近10年間の研究の進展について概説した。研究の進展は他の学問分野との学際領域で特に活発である。それらの例としては, 生物学との接点であるbiomimetics (二分子膜, ベシクル, リポソーム, 刺激応答膜, 自励発振膜など), 物理学との境界でmolecular electronics (LB膜, 超薄膜絶縁膜, レジスト膜など), 高分子化学との接点でorganized polymerization (重合ベシクル, LB膜・二分子膜中重合など) などを挙げることができる。一方, コロイド・界面科学個有の分野においても, 研究手法の発達, 異分野の研究者の参入等によって新しい研究の展開が見られる。それらの中から超微粒子と粒子間相互作用の問題を特に取り上げた。以上の分野における代表的な研究の紹介を行うとともに, 筆者の感想と展望を付け加えた。

著者関連情報
© 社団法人 日本表面科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top