表面科学
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担持金属触媒における複合効果
福島 貴和
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1990 年 11 巻 1 号 p. 25-30

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抄録

担持金属触媒における担体および添加物の役割を, 主に, 金属や添加物により担体が影響される場合の複合効果という観点でながめてみた。
マグネシア担持金触媒の例では, 金の担持により下地のマグネシアが影響を受け, 酸素活性化能が増し, 金へのCO吸着力が弱いこととも相まって, COの低温酸化能が発現すると考えられた。添加物は, 担持金属とバイメタルを形成するのみではなく, Pt-Sn/Al2O3のSnのように, 担体のモディファイヤーとして機能する場合のあることが示され, Rh-Fe/SiO2のように, 担体と金属とをつなぎ止める役割を担い, その際, 金属の形態をも変化させ得る可能性が示された。

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