表面科学
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小型X線レーザー
原 民夫
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1990 年 11 巻 5 号 p. 316-319

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抄録

短パルス大出力レーザーの進歩と共に, レーザー生成プラズマを用いたX線レーザーの研究において急速な進展が見られる。X線レーザーの実用化のためには, 励起の効率を大幅に改善して, 少なくとも普通の実験室に納まるほど小型の軟X線レーザー装置を開発することが重要である。現在研究されている主な反転分布生成法は, 電子衝突励起法と再結合プラズマ法の2つである。電子衝突励起法に比べ, 再結合プラズマ法はより少ない入力エネルギーで済むだけでなく, プラズマの電子温度を効果的に冷却することにより, X線レーザーの効率を飛躍的に向上出来ることが期待される。理化学研究所は, 再結合プラズマ法を用いてテーブルトップレーザーによる励起の下で軟X線の自然光増幅実験に成功した。光子と物質との相互作用がきわめて強い軟X線の良質なレーザーが実現されれば, 多くの新しい応用が期待される。

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© 社団法人 日本表面科学会
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