表面科学
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吸着過程における並列拡散方程式の選点法による解法
新井 親夫
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1990 年 11 巻 8 号 p. 477-482

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抄録

並列拡散は吸着の進行過程において広く認められている現象であり,放物型偏微分方程式で記述されている。ここでは,液相吸着を例にして,まず拡散モデルと拡散係数の測定法を簡単に紹介する。次に,拡散係数の測定において避け難い拡散方程式の数値解法として,選点法について述べる。選点法は多項式の直交性を利用する方法であり,分点における数値解が,分点の関数である係数と従属変数との一次変換で得られる。また,選点法は差分法に比べて収束が速く,分点における重みを用いるとGauss型積分公式が厳密に適用できるなどの利点がある。分点,係数,重みの算出法,および並列拡散方程式の解法を詳述する。

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