表面科学
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家庭での触媒技術
電子レンジから蚊取器まで
西野 敦
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1990 年 11 巻 1 号 p. 53-59

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抄録

触媒は, スウェーデンの化学者Berzeliusが1835年に触媒作用の定義づけを行って以来, 化学工業分野で, 生産量の増加, 新製品開発, 省エネルギー等の観点から化学工業の鍵となっている。
-方, 生活関連機器に, どの程度, 触媒が応用されて来たかを顧みると, 浄水器用触媒, ストーブ用の点火ヒーター, 触媒カイロが昭和30年代から実用化され出した。
また, 昭和50年代の初頭から, 折からの公害ブームが一巡し, 家庭用の燃焼器, 調理器に環境保全用触媒や自己浄化型触媒が採用され, ブームとなった。
それ以来, 触媒を応用したヘヤーカーラー, CA青果物保鮮装置, 電子厨芥処理装置等が次々と製品化され, 好評であった。触媒は, 生活関連機器にとっても, 機器の小型化, 高性能化, 高信頼性化等を保証する重要な手段と必須部品となっている。この代表的な触媒応用家電製品を概観する。

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© 社団法人 日本表面科学会
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